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  • 2020.10.06

    ブリコルールは大きくしません。

    野元義久

    何をいまさら!
    とか、
    それ、世の中に大事?
    とお思いのことでしょうけれど、ここらでちゃんと書いておきましょう。

    ブリコルールという会社は、メンバーを増やしたり売上を大きくすることを追いません。

    それは、
    今が十分に心地よいから、とか
    質を下げたくないから、とか
    若手を育てる力がないから、とか

    ではありません。
    …それもそうなんですけれど、それだけではない。
    もうちょっとちゃんとしたお話があるのです。
    これもコロナ禍のグルグル思考で導かれた私の結論です。

    これを書くに至るには時間が必要でした。

    私の根っこは営業マンで出来ています。たくさんの方から頼られたらどんどん嬉しくなっちゃいます。
    そしてこの営業マン気質をつくってくれたのが新卒で入ったリクルートです。数多くの先輩や同僚が株式上場という輝かしい功績を残しているおかげで「自分も…もっともっと数をやらなきゃ。規模を追わなきゃ…」となるんですね。これまで数量や大きさに惹かれてしまう私がいました。

    ましてや「変化ない集団はくさる。くさる前には固くなる」というセオリーがありますから、ついわかりやすく“規模を大きくするという変化”を志向してしまいます。いつも「なんとかして規模も大きくできないもんかなぁ」と探ってきました。

    でもブリコルールでは上手くいきません。
    私の才覚問題はもちろんですが、私たちの商売がら、そして私たちらしさからも上手くいかないのです。

    私たちの仕事は、組織開発です。
    組織開発というのは、人を育てる人材開発に対して“組織を開発する”ということです。「入門 組織開発 活き活きと働ける職場をつくる 中村和彦さん著」では“組織の健全さ、効果性を高めるための自らの発達・成長への取り組み”とありますが、人材開発に比べるとかなり小難しい話です。
    なんだか実態がつかめないな、というのが本音です。この仕事は定義がとても曖昧です。まあ人を育てるというのも曖昧ですが、組織を育てるとなると関係してくる要素がたくさんで曖昧度数マックスです。

    この”曖昧度数マックス“の仕事をしているということがブリコルールを大きくしない理由のベースです。

    組織開発を担おうとする私たちがなぜ大きくならないか。

    組織開発においては「隙間」に入ることが大切だからです。
    大好きな経営者であるミシマ社の三島邦弘さんが「パルプ・ノンフィクション: 出版社つぶれるかもしれない日記」でご自身の経営スタイルを書かれています。

    ***
    創業まもない頃から、小舟でいくことを宣言した。出版社としての規模を船に見立てたとき、大型船ではなく小舟でいく。ちいさな入江や支流に入ったり、大型船が着船できない桟橋にだって停泊できたり。自社のみならず、小まわりのきく小舟がいっぱい浮かんでいる。これが、次の出版界のひとつのあり方ではないかと提言したこともある。
    ***

    規模経済が幅を利かせてきた出版業界へのアンチテーゼであり、彼の経営戦略です。
    組織人事の領域は規模経済がそんなに利かない業界ですが、中途半端がよくないのは同じです。

    私たちには、その都度の隙間を埋めるために必要な様々な役割を担うことが求められます。なんでもやれることが大事です。
    特に、その会社らしい組織・ユニークな事業戦略を支えるための職場づくりを支援したい私たちには二度と同じ仕事がありません。変幻自在に”必要な”隙間に入ることが大切です。

    だから小舟なんですよね。
    それも出来るだけ迅速で小回りきかせられて、もちろん決して沈まない舟でなければならない。舟という形式にこだわらず、なんなら潜水艦やサーフボードにもなれなきゃいけない。大きいと変幻しにくいと思います。

    だから小舟の小所帯なのです。

    とはいえ…
    ホントのところは、もうちょっと仲間がいてくれたらいいなぁとは思っています。やっぱり純粋に社会に対するインパクト、お客様に貢献できる数を増やしたい。
    芸のバリエーションがもうちょっとあればいいなと思います。私はコンサルタント業とは芸事だと思ってます。いろんな芸の引き出しがあるといい。一人がいろんな芸をやると受け手が混乱しますし。いろんな芸風の人がたくさんいれば、仕事の分担や協働がもっと豊かになるな、と。だからもうちょっと増えたらいいなぁとは思います。

    ただ数だけいたらいいわけじゃない。“らしい”タレントがいて、それぞれの特徴はちょっとずつ違うといい。ジャニーズだって吉本興業だってなんとなく「こういうタレントいるでしょ」という買い手の期待が明確で、その期待に応えるバリエーションを揃えているんだと思います。

    もちろん、人数が増えないとしても、たくさんのお仕事がしたい。売上を増やさずとも充実を感じたい。
    どちらにしても難しいことをやるんですね。それはどの会社でもどちらの経営者でも同じです。

    このグルグル思考は私たちの本質を確たるものとする追究作業でした。
    追究を繰り返していく経験をこれからもお客様への貢献につなげていきます。

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