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  • 2016.12.14

    埃を被ったモラールサーベイに日の目を!②

    水田道男

    前回のブログ(http://brico.ne.jp/blog/surveyownership/)でお約束したように、今回はモラールサーベイ系のフィードバックプログラムで必ず策定される(とりあえず立てる、無難なものを置きにいく…)アクションプランを、どうしたらよりオーナーシップ感のあるものに出来るか、という悩みを解消するべくワークショップ企画上のポイントを整理したいと思う(勿論、前回のサーベイ結果に対するオーナシップの醸成がその前提としてあることは言うまでもない)。

    先ず第一には、経験学習サイクルをあらかじめワークショップデザインに入れておくことである。つまり、「アクションプランを立てるワークショップ」⇒「現場での実践」⇒「実践からの学びを踏まえて次なるアクションを練りこむワークショップ」という形で、最初から一話完結型にしないということである。「良い理論ほど実践的なものはない」とはクルト・レヴィンの言葉だか、アクションプランについても、そのものに良し悪しはなく、実践を通して良いものに練り上がるのだと私は思う。つまり、「実践されたものが良いアクションプラン」である。私たちがデザインするワークショップが、1年を通して3回~4回の場を前提にすることが多いのもこれ故である。その意味で、一話完結型のワークショップにおいても、実践をモニタリングする仕組みや仕掛けは必ずセットで考えてもらっている。

    二つ目は、出来上がったアクションプランに対するもう一手間=問いかけである。
    「そのアクションプランの実践は職場にどんなメリットをもたらすのか?」「誰がどのように喜ぶのか?」を問うて、目的を明確にする。

    そして、「そのアクションプランの実践を妨げるものは何か?」を問う。
    私は、この問いこそが、職場開発の起点になると思っている。やるべきこと、やった方がよいことについては、実は多くの人が理解している。しかし、なぜ実践されないのか?ローバート・キーガンは共著「なぜ人と組織は変われないのか」において、必要だとわかっていても85%の人が行動すら起こさないという疑問を、免疫マップという考え方で解きほぐしている。この変われない要因にしっかり対峙することで、変わるためのアクションプランへのオーナーシップは必然的に高まる。

    そして最後は、シンプルに、モラルサーベイあるいはフィードバックプログラムのオーナーのコミットメントである。ジョン・コッターは「ビジネス・リーダー論」の中で、ゼネラルマネジャーの役割を、①アジェンダ設定②ネットワーク構築③ネットワークを活用したアジェンダの実行、と整理している。私なりの解釈で言うと、アジェンダ設定とは優先順位付けである。これが出来るのは、リーダーのみである。モラルサーベイやフィードバックプログラムに対する優先順位を上げるも下げるも、究極的にはオーナーあるいは組織のリーダーの意思・言動である。参加者のサーベイやワークショップに対する事前のレディネス、事後の経験学習サイクルの質に及ぼすオーナーの言動や関与の仕方の影響力は甚大である。

    以上で、モラルサーベイの上手な活かし方についての戯言を終えたいと思う。全ての皆さんの困りごとに応えられているとも思わないし、記述した考え方に100%の賛意を得られるとも思っていない。しかしその一方で、皆さんが物足りないと感じたこと、あるいは賛成できないと感じたことがあるならば、それを是非共有頂きたいとは本気で思っている。その部分について、是非一緒に悩んでみたい。出来れば、美味しいお酒を飲みながら…   その気持だけでも伝われば、筆者としては大変嬉しく思う。

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