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  • 2019.10.30

    成果と成長の両方が求められる日常において、“どう折り合いをつけたらいいのか”を考えた事例

    野元義久

    台風19号に続く自然災害が列島に猛威をふるっています。
    災難に遭われた方々が早く日常を取り戻されることを祈ります。

    我が家にとって唯一の災難は、台風直撃による息子の園の運動会中止でした。
    ……仕方のないことです。

    しかし、園の先生方の、
    子供たちのこれまで(メニューによっては半年がかり)の努力の成果をお披露目出来ないのはあまりに切ない!
    お母さんたちに演目を内緒にしてまで自分たちの成長というサプライズを届けたかった子供たちの気持ちに応えたい!
    というご配慮・ご尽力で、ショートバージョンの運動会が開催出来ることに!
    ホントにホントにありがとうございます(感涙)。

    平日でしたが、もちろん応援に行きましたよ。
    出かける前に、息子からのリクエストを受けて、私はかけっこでは一番大きな声援を送りました。
    周りのお父さんお母さんからは想定通りの嘲笑(笑)……、それでも約束は守る男です!

    さて、ショートバージョンなので矢継ぎ早にメニューは繰り広げられます。
    かけっこ、ダンス、天狗下駄、竹馬、大縄跳び、リレー……。
    それぞれの子に得手不得手があります。

    竹馬が上手くいかず、場に一人になってもチャレンジを繰り返す子がいます。
    ちょっと時間はかかりますが諦めずに何度も乗ります。
    先生もそこだけは時間を後回しに、本人がやり切った顔をするまで繰り返しを促します。
    やがて、親たちから涙まじりの声援と拍手が大きくなります。
    そしてゴール。
    みんなを待たせて恥ずかしいという素振りはなく、笑顔で待つ友達の輪に満面の笑みで戻っていきます。

    一体なんなんだろうか、この涙は。
    他に比べて上手くいかないけど懸命にやる姿を見たとき、心から応援したくなるこの気持ちはなんなんだろうか。

    それは“挑戦のスタートに立ち、辿々しくて不器用であっても、行動することこそがやがて成長につながる”
    ということを誰もが信じているからではないでしょうか。
    そして“成長は自分のことでなくても嬉しい。それ自体が尊いことである”“それぞれに成長のペースがあって、得手不得手はあって当たり前”とみんなが知っている証ではないでしょうか。

    成果(何秒で竹馬をゴールするか)なんて、成長の尺度に過ぎないということを私たちのDNAは知っている。きっと次はもっと早くゴールするし、そのために楽しんで練習するだろうと知っている。

    ショートな運動会の後、すぐに仕事に向かいお客様の人事制度策定の議論をします。

    人事ポリシー、評価項目には「成長」という文字があります。
    果たして、制度が運用されていく中でこの会社ではホントに成長という項目が重要視されるだろうか。
    短期的な成果にのみ着目し、成果と成長は分離され、成長という観点は後回しになってしまわないだろうか。
    そうなってしまう会社は少なくありませんから。

    企業経営、経済活動は定量的な業績という成果尺度で成否を測ります。
    でも、そもそも私たちは何がしたかったんだろうか?
    関わり高め合い、自他の永遠の成長を喜び合いたかったんじゃなかったのか?
    たまたま、成長を確認するために“今の時点を測る”という尺度が必要だっただけじゃないのか?

    盲目的に短期成果を繰り返し追い求め、成長の確認を軽視した時、DNAが発動してその組織から人が離れていくのは当り前なんじゃないか。これが私の気づきです。

    もちろん、人事制度は、理念と事業戦略の統合実現のためのものであり、各社固有のものですから、私からの押しつけは控えねばなりません。それぞれの経営者のお考えですから、そこはわきまえています。

    それでも、機会をうかがって“成果と成長の折り合いをどうつけていくのか?”は自他に問い続けていきたいと思います。

    こんなことを考えさせてくれた運動会ってスゲエ!

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