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  • 2016.02.25

    『無意識』の意識

    小野寺友子

    薦められて、『WILL POWER 意志力の科学』ロイ・バウマイスター(著),ジョン・ティアニー(著)を読みました。生まれながらにあるもの、育った環境、他者との関係性に影響を受けながら、身体状況も大きく影響し、人の意志力はその発揮度合いを気まぐれにします。その意志力はほとんどが無意識だそう。

    最近、仕事していて気になるのは、この無意識に込められた力です。

    あるサービス業にて、顧客接点の改革プロジェクトを行っています。高額商品で一回の接客に2-3時間必要な予約担当制の接点です。各店のマネジャー(元々ハイパフォーマー)、ハイパフォーマー、ローパフォーマーにインタビューを行い、その上でこちらを顧客役として接客する行動観察を行いました。

    マネジャーは、誰がハイパフォーマーかローパフォーマーか、きっぱりと断言します。

    「Aさんはいつも接客が3時間もかかっているのに、成約率が低い」

    「Bさんは2時間半におさえ、単価も高い」

    「Cさんは2時間で終えていて、コンスタントに売り上げられる」

    さすがです。ですが、私たちが知りたいのはその先です。

    「Aさんは、何にそんなに時間がかかっているのですか?」

    「Bさんが、単価アップのためにやっていることはなんですか?」

    「Cさんが、2時間で終えられているのはなぜですか?」

    「うーん。話が長いのかな?」

    「多分、高い商品をオススメしているんだと…」

    「元々テキパキしてる子なんで…」

    マネジャーは、事務所に出入りするメンバーの様子を見ながら、単価や売上といった結果の管理だけをしており、肝心の接客は完全にブラックボックス化してしまっていました。メンバーのインタビューと行動観察を通じて得たこちらの発見を、実際の行動や言動も含め詳しく報告すると、マネジャーは「あたり前だと思ってた…」「そんなことしてるの?」の連続。

    ハイパフォーマーは、無意識に顧客の表情からコンディションを探り、無意識に信頼度合いを計り、無意識に合致した商品を提案し、驚きと発見を提供して、納得を引き出し成約していました。顧客に応じて、無意識に捨てる情報やプロセスを決めるので時間も短い。

    元々ハイパフォーマーだったマネジャーは、自分も無意識↑なので、その難しさを知らず、育て方が分からない状況だったのです。こう考えるとハイパフォーマーが、『よい』マネジャーになれないのは必然のような気もします。このようなスタートから、マネジャーとハイパフォーマーを中心にした接客プロセスをとことん紐解くプロジェクトは、出来上がった秘伝の虎の巻(成果物)を展開するフェーズに来ています。

    「得意なことは無意識」と言います。『無意識』に耳を澄まし、紐解き、意識して実践できる状態にする。得意なことをしている気持ちのいい時に、「これなんでこうした?」を自問する。自戒も込めて、やりたいことです。

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