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  • 2017.01.04

    リーダーシップ開発のための経験の選び方

    野元義久

    大晦日、「それぞれの歌詞が訴えている“メッセージ”は何なのだろう?」と思いながら紅白を観ていた。
    ※ピコ太郎さんのPPAPのメッセージは難問(笑)

    久々に観たからか、驚いたことがある。
    「恋しい、愛しい…」はごく僅かになっていて、「夢の実現、自分らしさの発揮、リーダーとしての奮起…」を後押しするメッセージが多い!!
    それだけ、未来の不安定さ・不透明さ・世の不条理や閉塞感…と社会や大人への憤りが強くなっているのだろうか。広義には、聴き手を社会問題の解決へと誘うメッセージなんだな…と考えていた。

    2016年は企業向けに選抜者対象のリーダーシップ開発プログラムを幾つも実施した。ブリコルールのプログラムは「経験から学ぶ」ことを礎にして、「職場や事業の実際の問題を解決しながらリーダーシップの要諦を学ぶ」という仕立てにしている。
    社会問題とまではいかずとも、これまで本人や周囲が後回しにしていたり、途中であきらめてきた職場や事業の問題を解決していこうと誘うことから始める。

    そして1年ほど取り組んだ成果のプレゼンでは、私たちも「すごい!」「なるほど!」と唸らせてもらえるメンバーが必ず出てくる。
    一方で、“置きにいったな…”と残念に思うこともある。「置きにいく」とは “本人の強い意志が感じられず、難度も低いテーマを設定したままにする” ことを言うが、結果的に他者にも響かないプレゼンになってしまう。自ら残念な経験を選んでしまったということだ。

    もちろん、テーマ設定こそが難しく、本人もその上司も、そして私たちからも「そのテーマが適切だ!」とはじめから言い切れることはない。 “新しくて、難しいと感じるテーマ” に挑んでもらうので上手くいくかが誰にもわからない。暗中模索からのスタートなので、置きにいきたくなる気持ちはわかる。特に選抜されたメンバーにとっては、たとえOFFJTの場であったとしても “失敗はみせられない” とリスク回避しがちだ。

    では、真摯にリーダーシップを開発しようとする私たちは、どんな経験を選ぶべきか?

    エクスペリエンス・ベースト・デベロップメント・アソシエイツ・LLCが提唱する「Frame-Breaking ™(型破り)モデル」では、それを「強度」×「ストレッチ度」の2軸で整理している。
    ※「経験学習によるリーダーシップ開発」 Center for Creative Leadershipから引用

    ・強度が高い経験:外的重圧が高く、本人は何とかして切り抜けていかねばならない経験。
    ・ストレッチ度の高い経験:自分の専門性、キャリア、心構えの範囲が拡大する経験。
    この2軸が高い経験を経ると、型破りなリーダーシップ開発につながっていくと分析している。

    これに照らし、ブリコルールのプログラムでは、

    強度においては、
    ・上司や周囲がその適切さを判定するプロセスを入れる
    ・上司を中心に適度なプレッシャーと支援を提供し続けてもらう

    ストレッチにおいては、
    ・自分と他者の多様性を味わうセッションを入れる
    ・チームを率いて問題解決するスキルを提供する
    などの工夫をして対象者のリーダーシップ開発を促進していく。

    強度もストレッチ度も低く、「やればいい、もしくはこれまでもやってきたレベル」のテーマではリーダーシップ開発は進まない。そして、そのレベル感は本人が一番知っている。

    私も、せっかく幾つかの歌(詞)に鼓舞されたところなので、この気持ちを保ちながら2017年のテーマを選んでいきたい。

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