BLOG

  • 2017.01.31

    空気を読む効果

    野元義久

    突然ですが、問い①。
    +++
    「朝ごはん、食べましたか?」
    +++
    この答はたぶん「はい」か「いいえ」でしょう。「忘れた」というファンキーな答もあるかもしれません。

    さて、問い②です。

    今度は少し想像してから答えてください。
    …親元離れて仕事を始め1年半、毎日はめまぐるしく過ぎていく。この前のお正月は仕事とプライベートを優先して帰省せず。
    そう言えばこの半年くらい、たまの母親からの電話には「あ、今、忙しいからまた」という応対ばかりで折り返しの電話もしておらず…。

    そんな中、母親から珍しく早朝に電話がありました。
    +++
    「朝ごはん、食べた?」
    +++

    このワークを実際にやってもらうと、実に様々な答が挙がります。
    代表的なのは、
    ●食べたよ。毎日ちゃんと食べてるよ。最近は仕事もちょっと慣れてきてさ…だから安心してよ。
    ●食べたよ。どうしたの?なんかあったの?…そうだね、近いうちに帰ろうか。

    問い①と②は同じですが、答(の内容、重み)が変わっています。
    これは母親からの電話の「空気」を読み、真意を汲み取ろうとしたからです。

    このワークは論理的思考力トレーニングでやっています。相手の真意を探り、何を答える(考える)べきか?を押さえましょうと言われる、いわゆる論点を理解して頂くためのワークです。
    この真意を無視すると母親とのやり取りはきっと炎上します^^;。空気を読んだ対応で良かった、というケースです。

    一方、空気を読んだ対応で望ましくない結果に至ることも少なくありません。
    特に職場で、空気に流されて大切なことを置き去りにしてしまうことがあります。

    戦艦大和の出撃について、軍司令部次長 小沢治三郎中将がこう語っています。
    「全般の空気よりして、当時も今日も(大和の)特攻攻撃は当然と思う」
    ※『「空気」の研究』山本七平氏著より引用

    山本氏は、空気とは、教育も議論もデータも、そしておそらく科学的解明も歯がたたない「何か』だと指摘しています。

    そして、日本人は「場の空気を読む」ことに長けていて、その要因は「感情移入の絶対化であり、これが対象の臨在感的把握(いわば物神化)とその支配」にあると書いています。日本人は物質の背後にも何かが臨在すると考えるらしく「モノに神が宿る」という珍しい歴史的価値観を持つそうです。

    そういえば、私は最近、2歳になる息子が絵本を踏んでいる様子を叱りました。しかしそれは「本が傷む」という物質的なものから叱ったのではなく、「粗末に扱うと本がかわいそう…痛いはず…」さらには「きっと本の神様からバチがあたる、それでは息子が賢くなれない」という本に対する感情移入から物神化をしていることに気づきます。

    これを脱したい、ときには、今の空気を積極的に定義することから始めます。そして望ましい空気を再定義することです。

    このところブリコルールで増えてきたシステムコーチング®(経営チームをコーチングする)のアプローチでも、「今のこの場の雰囲気を何か(天気や色など)に例えてください」と参加メンバーに問い掛けるフレーズがあります。まさに「空気を積極的に定義してもらおう」とするものです。・・はじめは気持ち悪く思われる方も多いのですが(^^;

    空気を読む効果を手にするためには、『なんとなく感じる』から『積極的に定義する(言葉にする)』が鍵ですね。
    空気の再定義の方法を知りたい方は、こちらまで

メルマガ購読希望の方はこちら

メールアドレス
お名前

会社名

2015 copyrights BRICOLEUR