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  • 2015.11.26

    人工知能やロボットに奪われない職業―企業文化のエキスパート―

    小野寺友子

    企業文化のエキスパート(Company Culture Ambassador)。

    先日、「人口知能やロボットには奪われない8つの職業」の記事に記載されていた職業の一つです。

    企業文化へのアプローチは組織に問題意識を持つ企業にとって、取り組みたいテーマです。そしてとても難しいテーマです。

    コンサルティングの定石としては、社員に共通する要素を抽出する、経営理念をトップと共に言語化する、人事制度を改訂する、○○フォーラムのようなボトムアップの場を持つ…などがあります。

    私自身このようなプロジェクトに多数携わり、その効果や意義を信じていると同時に、根付くこと、続けることの難しさも感じ、企業文化の変革は一筋縄ではいかない分野です。

    大きな「花火」がないと変化を感じにくいが、一度きりの「花火」だけだと余計にしらけてしまう。

    トップの意志がなければ始まらず、ボトムアップだけでは継続しない。

    抽象的な議論が不可欠だが、具体的な仕組みも必要。

    的はずれな施策はますます距離を生じさせてしまうため、構成員の特性に合った、緩急使い分けた施策展開、更には状況に応じた変更を行う勇気が、うまくいくためのコツだと思います。

    ある企業の入社4年目社員対象に実践型の問題解決研修を8ヶ月かけて実施しています。先日行われた、2ヶ月間の実践を経ての振り返りワークショップにて、ある方の発表が印象的でした。

    彼は、所属課の業務フローを抜本的に変えたい、と言っていました。旧態依然のフローは無駄が多いが、そこに疑問を持つ人がいない。この研修をきっかけにして自分がやると決めたと。

    2ヶ月の実践を振返っての発表は以下のような内容でした。

    「私の課はたくさんの事務職の女性がいて、一つ一つ細部にこだわって日々仕事をしています。だからいきなり『業務フローを大幅に変える』なんて言ったら、絶対に嫌がられます。私は、小さな業務フローの変更からやり始めています。例えば、ファイルの置き場を変えること。本当に小さいことです笑。「僕がやってみますね」と伝えてから、まず私が一人でやります。やってみて問題がないことを証明し、「むしろ少し楽になりましたね」と伝えます。安心してもらえたら、みんなでファイルの置き場を変えます。」

    「こうやって少しずつ『変えること・変わること』への抵抗をなくしているところです。」

    小さな業務フローの変更を重ねて、チリも積もって、気付いたら大幅に変わっていることを狙っているのではないです。

    小さな業務フローの変更を重ねて、変わることへの抵抗感をなくしている、というのです。

    そんなアプローチをよくやるなと、思いました。長期戦で取り組みながら、個々人の感情やメンタルモデルにリーチし、組織の風土を変えるアプローチ。上司と話して一気に変えることもできたでしょう。でも、それでは現場の抵抗でその変更が根付かないと直感で知っている。この研修期間においてやりきれるかはどうでもよい、本質的な変化を目指す彼の信念が伝わってきました。

    企業文化を変えるってこういうことだよなぁ、とはっとしました。トップダウンも大事ですし、仕組みを変えることも有効ですが、誰かの「これ絶対おかしい」「これ絶対いやだ」が周りの人を少しずつ動かし、いつしかそれが風土、文化となる。

    こんな本気のCompany Culture Ambassadorを職場にたくさん生みだしたい、と、BRICOLEURは願っています。

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