最近、”自立”というキーワードをお客様からよく聞きます
定義は様々あるでしょうが
おおよそ「自ら考え動く」という意味でしょう
“自立”はコロナ禍で必要性が高まっているかもしれません
例えば
上司の指示を待つだけでは
変化のスピードに追い付けなくなってきた
或いは、リモートワークが普及し
一人一人が小さな判断をする機会が増えてきた
今までよりも各個人の力が求められていると感じます
そんな私がある記事を見て驚きました
そこには”自立”についてこうありました
自立とは
「誰の手も借りずに、一人で行えること」ではなく
「依存先を増やし、分散しておくこと」である
東京大学准教授 熊谷晋一朗 氏
依存するとは、頼ることで
どちらかというと弱みや苦手なことを
人に支えてもらう、補ってもらう意味でしょう
依存の対義語が”自立”と捉えていたので
依存先を増やすことが”自立”という考えに衝撃を受けました
しかし、よくよく考えると納得がいきます
人は完全ではないので、何事も一人で立ち向かうことはできません
頭にかけているメガネを探している時も
あることから人は不完全だと思います笑
また、個人により得意/苦手も異なります
何らかの変化に対して不完全で個体差のある
個人の力だけで乗り越えようとするのは限界があるでしょう
それよりも得意な/できることを伸ばしつつ
苦手な/できないことは周囲と共有し
支えてもらう、補ってもらう方が
コロナという未曽有の変化に対しても柔軟に立ち向かっていけそうです
各自が一人で立つというより
依存先と共に、自分たちが立つという世界観だと理解しました
私はこの考えが好きです
強みを伸ばし貢献の幅を拡げるのは当然として
一方で弱みを隠すのではなくチームで共有し補い合う
結果として、チームの成果は高まっていくでしょう
しかし、弱みを共有し補い合うことは
言葉では簡単ですが、実際は難しいと思います
大体弱みを隠すシーンの方が多いのではないでしょうか
特に関係性が遠い人に対してはなおさらだと思います
弱みを共有し依存先を増やすには
相手を理解し、信頼できる関係の質を向上することが必要だと考えています
その人の
大事にしていること
得意/苦手なこと
好き/嫌いなこと
働くことへの思い 等々
普段の仕事では知る機会の少ない
各個人の内面に対する相互理解を深めることで
補い合い、依存し合える関係ができると思います
先日、ある学校法人のお客様との人事制度プロジェクトが始まりました
業務の特性上、普段は教員と職員の方々はそれぞれの持ち場を守ることに精一杯で
サポートし合うのはどうしても難しい状況でした
仕事以外で互いに知らない部分が多いとのことでしたので
プロジェクトの初回は相互理解を丁寧に進めました
相互理解が進むにつれ
自然と教員と職員間の連携に話が及び
今後は互いに持つ情報を共有し合うことで
一緒によりよくしていきたいという声が拡がりました
互いに補い合い前を向いているお客様を見て
すごく嬉しい気分になりました
引き続きお客様の役に立てるように
自分にできることをしっかりやっていきます!
西村元太