こんにちは、野元です。
“情報が人間を熱くする”
新卒から12年半お世話になった「私のビジネスオリジン」リクルート社がテレビCMに使ったコピーです。
ちょうど入社した88年に始まりリクルート事件までの数ヶ月(数日?)の寿命でしたが、短命だったからか強烈なインパクトが残っています(個人的には桜舞うポスター画が好き)。
インターネットのない時代、田舎から出てきた私は「そう、情報が自分を熱くする!」と高揚しました。それは外発的動機に依った私だったのでしょうか。
あらためて「情報が人間を熱くする」だろうか?
いやいや、今の私には「緩くなる」の方がピンときます(笑)。
最近、ジムを変えました。そのジムのトレーナーさんが研究熱心でウェイトトレーニングの前に「感覚統合」に基づいたエクササイズを試してくれます。
例えば、視覚。眼球の可動域を広げていく。
面白いもので、自分の苦手な方向があります。私は左上が見にくい!使っていない方向が動きにくいという当たり前な結果です。
そしてエクササイズを繰り返すと可動域は広がっていく。
なぜ視覚の広がりがトレーニングに影響するのか?
人は多方位からの情報を緩やかに取り入れている状態こそがリラックス出来るということです。その状態でパフォーマンスすると余計なところに力が入らず、必要分が瞬時に総動員される。※さらに味覚によるパフォーマンスの影響はものすごくて!!…長くなるので、ここでは割愛します。
新たな方位からの情報が私を柔軟にしてくれます。コーチングの世界ではソフトフォーカスと言いますね。
特に私は手堅く目標やto doに向き合う癖があるので、知らず視界が狭くなり緊張します。
これは対人関係や思考にも置き換えられます。
最近、ずっとご一緒させて頂いているある経営会議において「論点マップ」を提示してみました。
これまでの議論を「過去/現在/未来」と「事業/組織/経営」の9枡マトリクスにマップして偏りをみる試みです。
すると「現在」×「事業/組織」の領域に寄っていました。別の会社の経営会議は一度きりの陪席でしたが「過去」×「経営」ばかりでした。組織にも癖がありますね。
もともと備えている視覚(視界)を上手く活かすと入ってくる情報が一気に変わります。凝視し過ぎないことで落ち着き、他者や他情報に受容的になります。
そもそも、ちょっとだけ緩めて新たな情報に好奇心を持てないとこれまでの繰り返しになりますね。アインシュタインさんは「同じことを繰り返して、違う結果を求めるのは”狂気の沙汰”」と言いました。
このブログもずっと週末に考え続けてしまっていましたが、思い切って手放して、子供と散歩に行った夕焼けを観ていたら・・降りてきました(笑)。
情報で自分を熱くする前に、緩めてみないとその情報が入ってこないというオチで。